CASE 01 / 井崎ロード / 石原重雄副市長と流山市政

歩行者は増えた。だが、道路整備の効果と断定できるのか

井崎ロード(流山おおたかの森駅前センター地区道路空間整備事業)を検証します。市が公表した二時点の変化と、道路整備そのものの因果効果を分け、石原重雄副市長を含む市政経営層が外部要因と安全・周辺交通まで確認したのかを一次資料から問います。

FIVE-CASE COMMON REVIEW

井崎ロードを、5事業共通の視点で読む

対象路線への自動車流入減と東側の歩行者類増加は確認できる一方、地区全体の交通・安全改善や道路整備の純効果は分離されていません。

公式資料で確認できた関与

本人による発案・指示は掲載資料にない

公開資料で確認できるのは行政全体の事業実施です。石原重雄副市長本人による発案、契約相手の選定、工区継続の直接指示は、掲載資料に記載されていません。

副市長に求められる確認・調整

安全・費用・効果をまとめ、第2工区の停止・修正へつなぐ

石原重雄副市長には、安全、費用、交通政策、効果検証の情報を各部局から集め、第1工区の結果を第2工区の停止・修正条件へつなげる確認・調整が求められます。

FIRST CONCLUSION / 最初の総括

公表された増減だけでは、
井崎ロードの「効果」とは言えない。

結論から言えば、対象路線で歩行者類が増え、自動車流入が減ったという二時点の変化は確認できます。しかし、その変化を道路整備そのものの因果効果と評価するには、現在の公開資料では程遠い状態です。

01 / 規制による抑制

自動車流入の減少には、交通規制という直接要因がある

一方通行化など、対象路線への車両流入を抑える施策が実施されています。対象路線の台数減少だけでは、地区全体の交通量・渋滞・安全が改善したことや、周辺道路へ転換していないことまでは分かりません。

整備前後の交通量比較を見る
02 / 道路以外の増加要因

歩行者が増える背景は、道路整備だけではない

調査期間には、人口増加、駅利用、商業施設、イベント、来街目的の変化が重なり得ます。道路東側への経路移動や、調査日・天候などの条件差も、観測値を動かす要因です。

人口・鉄道などの背景変化を見る
03 / 因果効果の分離不足

増加分のうち、道路が生んだ人数を取り出せていない

公表された比較は2022年9月と2025年5月の二時点で、歩行者類は市道東側の12時間値です。公開資料では、人口等の外部要因を調整し、道路整備の純粋な寄与を分離する分析は示されていません。

増加率に重なる5つの要因を見る

したがって、確認できるのは「同じ時期に起きた変化」までです。歩行者増加を井崎ロードの成果とするには、道路以外でも増えた分、経路が移った分、調査条件による差を除き、整備が生んだ純増を示す必要があります。

512m2工区の合計延長第1工区246m+第2工区266m
約6.5億円市説明による工区別概算の合計約3.8億円+令和8年度予算約2.7億円
+42% / +23%歩行者類交通量休日/平日、12時間値
把握せず第1工区の事故実績市回答:警察からデータ未受領
READ THE NUMBERS CAREFULLY

流入抑制は確認できる。歩行者増加の原因は分離されていない。

このページは、市が公表した整備前後の交通量比較を再掲し、その差を道路整備だけの因果効果とは扱いません。人口、鉄道利用、商業施設、イベント、調査条件という別の変化を同じ画面に置き、政策評価で言える範囲を限定します。

公表値一次資料で数値・日付を確認できる観測値計画値施設側が公表した目標・計画。実績ではない再計算一次資料の公表値から当サイトが計算背景情報因果の候補を示すが、寄与率は判定できない公表資料なし存在しないという意味ではなく、公開範囲では値を確認できない
01 / OBSERVED CHANGE

市が公表した整備前後の交通量比較

これは二時点の観測値です。道路整備だけによる純粋な因果効果を示す数値ではありません。

歩行者類交通量市が公表した整備前後の交通量比較/12時間値(7時〜19時)

測定範囲:市道29024号線の東側で数えた歩行者類交通量

休日
+42.3%+4,418人
整備前
2022年9月
10,442人
整備後
2025年5月
14,860人
平日
+23.0%+1,810人
整備前
2022年9月
7,863人
整備後
2025年5月
9,673人
数値を表で確認
区分2022年9月2025年5月増減数変化率
休日10,442人14,860人+4,418人+42.3%
平日7,863人9,673人+1,810人+23.0%

東側だけの観測値です。道路全体で人が増えたのか、反対側や別経路から東側へ移ったのかは、この比較だけでは分離できません。
出典:流山市「道路整備事業に係る説明会」配布資料12・13ページ

自動車類流入交通量市が公表した整備前後の交通量比較/12時間値(7時〜19時)

測定範囲:市道29024号線へ流入した自動車類交通量

休日
−60.3%−960台
整備前
2022年9月
1,593台
整備後
2025年5月
633台
平日
−49.0%−648台
整備前
2022年9月
1,322台
整備後
2025年5月
674台
数値を表で確認
区分2022年9月2025年5月増減数変化率
休日1,593台633台−960台−60.3%
平日1,322台674台−648台−49.0%

対象路線への流入抑制は確認できます。ただし、周辺道路へ経路が移ったか、地区全体の走行量が減ったかは、この比較だけでは判断できません。
出典:流山市「道路整備事業に係る説明会」配布資料12・13ページ

言えること
  • 市道29024号線東側の歩行者類は、二時点比較で休日約42%、平日約23%増えた。
  • 対象路線への自動車流入は、休日約60%、平日約49%減った。
  • 対象路線への流入抑制という狭い範囲の変化は、公表値で支持される。
言えないこと
  • 歩行者増加の全て、または何割が道路整備の効果か。
  • 道路全体の歩行者総数が同じ割合で増えたか。
  • 地区全体の渋滞、事故、走行量、排出量が改善したか。
02 / CAUSAL STRUCTURE

増加率に重なる5つの要因

道路の直接効果だけでなく、経路移動、外部需要、間接効果、調査条件を分けて考えます。

観測された差歩行者 +42% / +23%この差を、5要因へ自動的に配分することはできない
1

道路の直接効果

歩道拡幅、一方通行化、植栽、滞在空間化が人の行動を変えた可能性

2

経路の移動

道路全体の増加ではなく、東側や対象路線へ通行が移った可能性

3

外部需要の増加

人口、駅利用、商業施設、来街目的の増加

4

道路を介した間接効果

整備後の道路・広場イベントが新たな来訪を生む可能性

5

調査条件の差

季節、平日・休日の選び方、天候、催事、学校日程など

因果分解の概念図。矢印の太さや各要因の大きさは推定値ではありません。
流山おおたかの森駅TX・東武
駅前商業COTOE広場・催事
西側市道29024号線東側のみ測定
歩行者の経路移動?
周辺道路への転換?
測定範囲の概念図 — 正確な地図・地点座標ではありません。公表値の対象と、評価に必要な周辺範囲の違いを示しています。
03 / BACKGROUND CHANGE

同じ「増加率」でも、期間と単位が違う

背景変化を見落とさないための比較です。棒の長さを寄与率や因果効果として読まないでください。

歩行者・休日 +42.3%
歩行者・平日 +23.0%
人口・市全体 +3.09%
人口・14町丁 +7.00%
人口・近接2町丁 +4.01%
TX駅利用 +4.61%
東武駅利用 +17.60%
数値を表で確認
指標変化率期間単位・範囲
歩行者・休日+42.31%2022年9月→2025年5月市道東側・12時間
歩行者・平日+23.02%2022年9月→2025年5月市道東側・12時間
人口・市全体+3.09%2022年9月→2025年5月住民基本台帳
人口・14町丁+7.00%2022年9月→2025年5月住民基本台帳
人口・近接2町丁+4.01%2022年9月→2025年5月住民基本台帳
TX駅利用+4.61%2024年度→2025年度1日平均乗車人員
東武駅利用+17.60%2022年度→2024年度1日平均乗降人員
人口は住民基本台帳、TXは1日平均乗車人員、東武は1日平均乗降人員。期間も定義も異なるため、足し算・引き算はできません。

二時点を「整備前=100」にそろえた指数

050100150
歩行者・休日 100142.3
歩行者・平日 100123.0
自動車流入・休日 10039.7
自動車流入・平日 10051.0
人口・流山市全体 100103.1
人口・おおたかの森14町丁 100107.0
人口・近接2町丁(南1・西1) 100104.0
指数を表で確認
指標基準比較時点注記
歩行者・休日100142.3市道29024号線東側・12時間
歩行者・平日100123.0市道29024号線東側・12時間
自動車流入・休日10039.7市道29024号線への流入・12時間
自動車流入・平日10051.0市道29024号線への流入・12時間
人口・流山市全体100103.12022年9月→2025年5月
人口・おおたかの森14町丁100107.02022年9月→2025年5月
人口・近接2町丁(南1・西1)100104.02022年9月→2025年5月
指数化は規模の異なる二時点の動きを見やすくするだけです。人口増加率を歩行者増加率から差し引いて「道路効果」を出すことはできません。
04 / SENSITIVITY ANALYSIS

人口は、範囲の取り方で見え方が変わる

市全体、14町丁、駅近接2町丁を並べる感度分析です。恣意的に一つを選んで因果効果としません。

流山市全体206,910人 → 213,299人
+3.09%

住民基本台帳の市総数を同じ月次資料から比較。

おおたかの森14町丁35,090人 → 37,548人
+7.00%

おおたかの森北1〜3丁目・東1〜4丁目・南1〜3丁目・西1〜4丁目の合計。2025年4月の町名追加は森のロジスティクスパーク4町丁で、各人口0人のため本比較に影響しない。

近接2町丁(南1・西1)6,731人 → 7,001人
+4.01%

流山おおたかの森駅に近接するおおたかの森南1丁目・西1丁目の合計。範囲選択による感度分析であり、歩行者増加への寄与率を示さない。

人口を表で確認
範囲2022年9月2025年5月変化率
流山市全体206,910人213,299人+3.09%
おおたかの森14町丁35,090人37,548人+7.00%
近接2町丁(南1・西1)6,731人7,001人+4.01%
出典:流山市 町丁字別・男女別人口。2025年4月の町名表変更で追加された4町丁は人口0人で、14町丁比較には影響しません。
つくばエクスプレス

流山おおたかの森駅

42,714 → 44,681+4.61%

2024年度→2025年度/人/日・乗車人員

2022年度の駅別公式値は今回確認できた公式資料にないため掲載しない。年間平均であり、交通量調査日の12時間値とは期間が異なる。公式資料を開く ↗
東武アーバンパークライン

流山おおたかの森駅

58,476 → 68,770+17.60%

2022年度→2024年度/人/日・乗降人員

年間平均。TXは乗車人員、東武は乗降人員で定義が異なり、乗換客の重複もあり得るため合算しない。公式資料を開く ↗

合算禁止:TXは「乗車人員」、東武は「乗降人員」です。定義が異なり、乗換客も重複し得るため、2社の値を足して駅全体の利用者数にはしません。

05 / DEMAND TIMELINE

調査の間に、街の需要側も動いた

施設開業が歩行者増を何%生んだかは判定できません。しかし、評価時に無視できない外部環境です。

  1. 宿泊

    東横INN流山おおたかの森駅前

    駅前の需要背景。来館実績の公開値は確認できない。

    出典 ↗
  2. 商業

    流山おおたかの森S・C FLAPS

    30店舗。

    出典 ↗
  3. 商業

    SAKURA TERRACE

    市資料が2021年開業として整理。

    出典 ↗
  4. 商業・オフィス

    アゼリアテラス

    12店舗。

    出典 ↗
  5. 大規模商業

    COTOE流山おおたかの森

    26店舗、駐車場680台。年間売上100億円・来場400万人はいずれも目標値で、実績値ではない。

    出典 ↗
  6. 温浴・集客

    スパメッツァおおたか

    駅周辺の需要背景。利用者数の時系列は公開資料から確認できない。

    出典 ↗
  7. 商業・回遊

    ANNEX2・GREEN PATH

    ANNEX2は11店舗、GREEN PATHは2店舗。

    出典 ↗
  8. 調査

    整備前の交通量調査

    COTOE、スパメッツァ、ANNEX2等の開業後。正確な調査日は公表資料から判定できない。

    出典 ↗
  9. 駅商業

    TXグランドアベニュー全面リニューアル

    全13店舗、うち新規8店舗。

    出典 ↗
  10. 道路

    第1工区完成・一方通行化

    比較対象となる道路整備。

    出典 ↗
  11. 商業・集客

    ピュアハートキッズランド(COTOE)

    整備後調査月の直前に開業。来館実績の公表値は確認できない。

    出典 ↗
  12. イベント

    流山グリーンフェスティバル2025

    森のまち広場で延べ約18,300人。整備後調査と同じ月だが、正確な調査日が公表されていないため重なりは判定できない。

    出典 ↗
  13. 調査

    整備後の交通量調査

    正確な調査日、曜日、天候、イベントとの重なりは公表資料から判定できない。

    出典 ↗
06 / DATA AVAILABILITY

施設の影響を測るには、実績の時系列が要る

「公開値なし」はデータが存在しないという意味ではありません。公開範囲で道路評価に使える値を確認できない、という区分です。

施設来館実績月別推移駐車実績売上実績開業目標値
COTOE流山おおたかの森人流解析で来店客数・歩行動線を分析した事実は公表。評価に使える時系列の実数は公開されていない。公開値なし公開値なし公開値なし公開値なし2022-04-27年400万人/年100億円(目標)
流山おおたかの森S・C FLAPS開業日・店舗数は公表。道路評価と接続できる時系列値は公開資料にない。公開値なし公開値なし公開値なし公開値なし2021-03-31公開値なし
アゼリアテラス開業日・店舗数は公表。公開値なし公開値なし公開値なし公開値なし2021-11-01公開値なし
ANNEX2・GREEN PATH開業日・店舗数は公表。公開値なし公開値なし公開値なし公開値なし2022-06-30公開値なし
TXグランドアベニュー開業日・店舗数は公表。公開値なし公開値なし公開値なし公開値なし2023-05-25(全面リニューアル)公開値なし
ピュアハートキッズランド整備後調査月の直前。実来館者数は公開資料にない。公開値なし公開値なし公開値なし公開値なし2025-04-18(プレオープン)公開値なし
COTOEは人流解析で来店客数・歩行動線を分析したと事業者が公表しています。一方、道路整備の前後評価へ接続できる公開時系列は確認できません。年400万人・年100億円は開業時の目標であり、実績ではありません。
07 / POLICY EVALUATION

車の評価も、対象路線だけで終わらせない

一方通行化で対象路線への流入が減ったことと、地区全体の交通・安全・環境が改善したことは別です。

公表値が支持する範囲

市道29024号線への流入抑制

休日−60.3%、平日−49.0%。対象路線への流入を抑える狙いとの整合は確認できます。

追加データが必要な範囲

地区全体の交通・安全・環境

周辺道路、総走行台キロ、渋滞、速度、事故、ヒヤリハット、騒音、排出量を合わせて評価する必要があります。

詳細データあり・未公表の可能性

交差点別・方向別交通量

根拠:2022年度仕様書で12時間交通量を使う交差点容量の設計検討を要求。

次の作業成果品、方向別・時間帯別原集計を確認
要約のみ公開

周辺道路への経路転換

根拠:市は一部地点の増加と全体的な減少傾向を回答したが、地点・台数・集計範囲は未公表。

次の作業周辺道路の地点別整備前後データを取得
情報公開請求対象

時間帯別・ピーク交通量

根拠:公開資料は12時間合計のみ。市はピーク時を含む詳細結果を開示請求で提供可能と回答。

次の作業15分または1時間単位の原集計を取得
推計の要約のみ公開

渋滞・滞留長・旅行時間

根拠:市は一部交差点の需要増を見込みつつ、渋滞は発生しない推計と回答。入力・出力は未公表。

次の作業需要率、信号条件、滞留長、旅行時間を取得
存在不明

速度分布と急減速

根拠:公開資料で平均速度、85パーセンタイル、速度超過率、急減速を確認できない。

次の作業調査実施の有無と原データを確認
説明会時点で市が未把握

事故・ヒヤリハット

根拠:市は第1工区の事故実績について、警察からデータを受領しておらず把握していないと回答。

次の作業警察データ、事故地点、動画解析等を確認
存在不明

駐車・停車・送迎・荷さばき

根拠:公開値では通過交通と沿道目的交通を分類できない。

次の作業駐停車時間、送迎、荷さばき、駐車場入出庫を取得
存在不明

騒音・振動・排出量

根拠:対象地点の整備前後実測値を公開資料で確認できない。

次の作業対象地点の実測または計算条件付き推計を確認
データ状態の凡例を表示
公開済み要約のみ公開詳細データあり・未公表の可能性追加確認時の情報公開請求候補測定条件不一致・確認中説明会時点で市が未把握道路評価に使える公開値なし存在不明
08 / INFLOW IS NOT THROUGH TRAFFIC

流入交通量と通過交通は別

市道29024号線へ入った車には、通り抜ける車だけでなく、地区内に目的地を持つ車も混在します。

「対象路線への流入」に混在する6種類
市道29024号線への
流入交通量通過交通だけではない
通り抜ける車

地区内に目的地を持たない可能性がある車

商業施設利用車

店舗・温浴施設などを目的地とする車

駐車場利用車

地区内駐車場へ入出庫する車

送迎車

保育園・学習塾・駅などへの送迎車

荷さばき車

沿道店舗等への配送・大型車

沿道施設利用車

短時間停車を含む沿道目的交通

通過交通を判定するには

入口と出口、目的地を照合する必要がある

  • 入口・出口の車両照合
  • OD調査(出発地・目的地)
  • 車両追跡または匿名化したナンバーマッチング
  • 駐車場入出庫台数
  • 地区内の滞在時間
  • 通過交通と目的地交通の分類

暫定結論:対象路線への流入抑制は確認できますが、政策目的である通過交通の抑制を現在の公開値だけで判定することはできません。

THREE SURVEY POINTS

交通量調査は少なくとも3時点

2022年3月は調査実施を確認できますが、比較条件が揃うまで同じ折れ線には接続しません。

  1. 測定条件の一致を確認中

    大型商業施設の本格開業前

    調査実施は確認済み。全数値、地点、時間、分類方法を確認できないため、2022年9月・2025年5月と同じ折れ線には接続しない。

    センター地区道路周辺(地点・分類の一致は要確認)/日曜・火曜(時間帯は比較条件要確認)出典を開く ↗
  2. 12時間合計を公開

    大型商業施設開業後・道路整備前

    正確な調査日、曜日、天候、時間帯別原集計は公開資料で確認できない。

    歩行者は市道29024号線東側、自動車は同路線への流入/07:00-19:00出典を開く ↗
  3. 12時間合計を公開

    第1工区完成・一方通行化後

    正確な調査日が未公表のため、2025年5月4日のイベントとの重複は判定しない。

    歩行者は市道29024号線東側、自動車は同路線への流入/07:00-19:00出典を開く ↗
09 / WHERE DID THE CARS GO?

減った車は、どこへ移ったのか

交差点別・周辺道路別・地区境界別の実数は公表資料で確認できないため、推計図は作りません。

現時点の結論:減った車の移動先は判定できません。市は一部地点で交通量が増えたことを認めていますが、地点と台数は公開資料で確認できません。「全体的な交通量は減少傾向」という回答も、対象範囲と合算方法が未公表です。

公開状況

時間帯別交通量は、公表資料で確認できない

現在確認できるのは7時から19時までの12時間合計です。ピーク時を検証するには、15分または1時間単位の原集計が必要です。

ピーク時詳細の開示対応に関する市の回答 ↗
10 / TRAFFIC, SAFETY & ENVIRONMENT

流入減少とは別に、4領域を検証する

渋滞、速度・安全、駐停車、環境について、公開状態と再計算に必要なデータを追跡します。

推計結果の要約のみ公開

渋滞と旅行時間

一方通行化により一部交差点の交通需要は増えるが、渋滞は発生しないという推計結果が出ていると市は回答しています。

  • ピーク時交通量
  • 交差点需要率
  • 最大・平均滞留長
  • 平均・中央値・95パーセンタイル旅行時間
  • 総遅延時間
  • 信号待ち回数
基準交通量、右左折率、信号条件、将来交通量、滞留長等が公開されておらず、第三者による再計算はできません。質疑応答集 ↗
速度:存在不明/事故:説明会時点で市が未把握

速度・事故・ヒヤリハット

第1工区の事故実績について、市は警察からデータを受領していないため把握していないと回答しています。

  • 平均・中央値・85パーセンタイル速度
  • 制限速度超過率
  • 速度帯別・時間帯別分布
  • 急加速・急減速
  • 事故類型と位置
  • 歩行者・自転車・自動車
  • 重傷度・昼夜・天候
  • 整備前後
  • 交通量調整事故率
  • ヒヤリハット・回避行動
対象路線への車両流入減少と、安全性向上は同じ成果ではありません。速度・事故・ヒヤリハットを別に確認する必要があります。質疑応答集 ↗
公開資料で確認できない

駐車・停車・送迎・荷さばき

駐停車・送迎・荷さばき・駐車場利用を分けなければ、流入交通のうち通過交通がどれだけか判定できません。

  • 路上停車台数・平均停車時間
  • 送迎車両数・ピーク時間
  • 荷さばき車・大型車
  • 駐車場入庫・出庫
  • 駐車場待ち列
  • 駐車場利用者の流入経路
事業前の市の課題認識 ↗
対象地点の実測値を確認できない

騒音・振動・排出量

騒音・振動は対象地点の実測値がある場合だけ掲載し、排出量を推計する場合は計算条件と『サイト側推計』を明示します。別道路の値は代用しません。

  • 時間帯別騒音・振動
  • 車種別交通量
  • 平均速度・走行距離
  • アイドリング時間
  • CO2・NOx・PM
説明会配布資料 ↗
11 / CONSISTENCY OF EVALUATION

市は事業前、商業施設による増加を想定していた

事前の課題設定と事後評価を、同じ因果関係の枠組みで照合します。

事業前の市の認識

大型商業施設により交通量が増える

  • 2022年4月から6月に大型商業施設が3つ開業予定
  • 自動車・自転車・歩行者の増加を予想
  • 通行抑制、安全対策、渋滞対策の必要性を説明
根拠資料 ↗
事業後の効果説明

整備前後の二時点を単純比較

  • 2022年9月と2025年5月の12時間合計を比較
  • 人口・駅利用・施設来館・イベントを調整していない
  • 東側への歩行経路転換や調査条件の差を分離していない
根拠資料 ↗
事業前に交通量増加の原因として挙げた商業施設等を、事後評価で調整していない点は、評価方法として一貫性を欠いています。

市や受託者による数字の操作・不正を示すものではなく、公開された評価設計の一貫性を問うものです。

12 / LIKELY UNPUBLISHED DETAIL

詳細データは、未公表の可能性

仕様書に書かれた作業項目ごとに、成果品の有無と内容を確認する必要があります。ここでは根拠資料と確認方法を示します。

2022年度特記仕様書

調査・設計・成果品に求められた項目

  • 人口・世帯・土地利用分析
  • 商業施設開業後の影響範囲における交通量調査
  • 対象地区の利用実態把握
  • 12時間交通量による交差点容量検討
  • 設計報告書・概要版・関係機関協議資料
  • 収集資料一式・電子データ
特記仕様書 ↗
2025年度交通量調査等業務

流山おおたかの森駅前センター地区道路交通量調査等業務委託

契約期間
2025年4月25日-2026年3月25日
契約金額
7,975,000円
受託者
株式会社トーニチコンサルタント 千葉事務所

成果報告書、電子データ、完了検査書類そのものを確認していないため、納品済みとは断定しない。

契約情報 ↗
市はピーク時を含む交通量調査の詳細結果について、開示請求があれば対応すると回答しています。質疑応答集 ↗

判断:公開資料に詳細値がないことと、市が詳細データを作成・保有していないことは同じではありません。仕様書と市の回答からは、四つの合計値より詳細なデータが存在する可能性が高いと考えられます。

13 / DATA STATUS MATRIX

政策評価データの公開状況

未公表・未取得・未把握・存在不明を0に変換せず、次の取得方法まで追跡します。

表を左右にスクロール
項目公開状態時点測定範囲現在分かること不足次の取得方法出典
2022年3月簡易交通量大型商業施設本格開業前の簡易調査 測定条件不一致・確認中 2022年3月13日・15日 地点・時間・分類の一致は要確認 調査実施は確認済み 全数値と比較条件 調査票・地点図・原集計を取得 資料 ↗
2022年9月12時間合計整備前12時間交通量 公開済み 2022年9月・07:00-19:00 歩行者は東側、自動車は対象路線への流入 休日・平日の4値を確認 正確な日付・時間帯別・方向別 実施計画と原集計を取得 資料 ↗
2025年5月12時間合計整備後12時間交通量 公開済み 2025年5月・07:00-19:00 歩行者は東側、自動車は対象路線への流入 休日・平日の4値を確認 正確な日付・天候・時間帯別 実施計画と原集計を取得 資料 ↗
時間帯別交通量ピークを含む時系列交通量 情報公開請求対象 15分または1時間単位 観測全地点 詳細結果は開示請求に対応と市回答 全時間帯の原集計 開示請求 資料 ↗
方向別交通量直進・右折・左折・流入・流出 詳細データあり・未公表の可能性 2022年度・2025年度調査 交差点・方向別 交差点容量検討を仕様書で要求 方向別原集計 成果品を取得 資料 ↗
周辺道路交通量周辺地点の整備前後交通量 要約のみ公開 第1工区竣工後 範囲未公表 一部地点増・全体的減少傾向と市回答 地点・台数・合算方法 地点別比較を取得 資料 ↗
交差点容量12時間交通量を使う容量検討 詳細データあり・未公表の可能性 2022年度設計 対象交差点 仕様書で設計検討を要求 計算書・入力値・信号条件 設計報告書を取得 資料 ↗
渋滞推計一方通行化後の需要・渋滞推計 要約のみ公開 説明会回答時点 一部交差点 渋滞は発生しない推計と市回答 モデル・入力・出力・滞留長 推計資料を取得 資料 ↗
速度速度分布・85パーセンタイル・超過率 存在不明 整備前後 対象路線・周辺道路 公開資料で値を確認できない 調査有無と原データ 実施有無を照会 資料 ↗
事故警察事故データ 説明会時点で市が未把握 第1工区整備後 第1工区 警察から未受領のため未把握と市回答 事故類型・地点・重傷度 警察データを取得 資料 ↗
ヒヤリハット接近・急ブレーキ・回避行動 存在不明 整備前後 対象路線・交差点 公開資料で確認できない 観察・動画解析 調査実施の有無を確認 資料 ↗
駐車場入出庫駐車場別入出庫・待ち列 存在不明 整備前後 地区内駐車場 公開資料で時系列を確認できない 施設別実績 施設・市へ照会 資料 ↗
騒音・振動対象地点の実測値 存在不明 整備前後・時間帯別 対象道路または直近地点 対象地点の値を確認できない 実測地点・条件・値 調査実施の有無を確認 資料 ↗
排出量CO2・NOx・PM等 存在不明 整備前後 地区内走行 公開資料で確認できない 車種・速度・走行距離・計算条件 実測または条件付き推計を取得 資料 ↗
人口住民基本台帳人口 公開済み 2022年9月・2025年5月 市全体・14町丁・近接2町丁 複数範囲の二時点値を確認 交通量調査日の滞在人口 背景値として継続更新 資料 ↗
駅利用TX乗車人員・東武乗降人員 公開済み 年度平均 流山おおたかの森駅 会社別の公式値を確認 調査日・時間帯別利用 定義を分けて継続更新 資料 ↗
施設来館者月別・時間帯別来館実績 道路評価に使える公開時系列なし 2022年以降 主要施設 開業日・目標・人流解析実施は確認 実来館者と駐車実績 事業者・市へ照会 資料 ↗
イベント来場者延べ来場者 一部イベントの公表値あり 2025年5月4日 森のまち広場 グリーンフェスティバル約18,300人 交通量調査の正確な日付 調査日との重複を確認 資料 ↗
同じ時間帯の実測、年度平均等の背景値、要約・定性的情報を区別して記載しています。英字による優劣評価は行わず、状態は新たな資料の確認に応じて更新します。
14 / ADDITIONAL INFORMATION

新たな確認が必要な場合の成果品と原データ

公開資料だけでは判断できない点をさらに調べる場合に必要となる情報を整理しています。情報公開請求を行うかどうかは、市民それぞれの判断です。

優先度 A

2022年度の設計・交通量成果品

  • 設計報告書全編とA3概要版
  • 2022年3月13日・15日の簡易交通量調査
  • 2022年9月の実施計画・正確な調査日・地点図
  • 時間帯別・方向別・車種別原集計
  • 交差点容量計算・信号・交通処理検討
  • 人口・世帯・土地利用・地区利用実態分析
  • 関係機関・警察協議資料と打合せ記録
  • 収集資料・電子データ一式
優先度 A

2025年度の調査成果品

  • 特記仕様書・委託設計書・業務実施計画書
  • 正確な調査日・曜日・天候・地点図
  • 全地点の時間帯別・方向別・車種別交通量
  • 周辺道路で増減した地点と『全体』の計算資料
  • ピーク交通・需要率・滞留長・旅行時間
  • 渋滞シミュレーションの入力・出力
  • アンケート質問票・属性・原集計
  • 成果報告書・打合せ記録・完了検査書類・電子データ
優先度 B

安全・駐停車・環境

  • 事故・ヒヤリハット・速度分布
  • 路上停車・送迎・荷さばき
  • 駐車場別入出庫・待ち列
  • 対象地点の騒音・振動
  • 排出量の実測または推計条件
15 / PROVISIONAL EVALUATION

確認できる変化と、未判定の政策効果

公表値が支持する範囲と、政策評価に不足する範囲を最後に分けます。

確認できる
  • 一方通行化後、市道29024号線への自動車流入台数は大幅に減少した
  • 対象路線への流入を抑える施策と、同路線の流入減少は整合する
  • 市道29024号線東側では歩行者類の通過回数が増えた
現在は確認できない
  • 地区全体の自動車交通量減少
  • 政策目的である通過交通の減少
  • 周辺道路への転換の有無と規模
  • 渋滞・旅行時間・速度・事故・ヒヤリハットの改善
  • 騒音・排出量の低下
  • 道路全体・地区全体の歩行者増加
  • 重複を除いた来街者増加と回遊性向上
  • 道路整備による純粋な歩行者増加
  • 約6.5億円の全体事業費に見合う政策効果

市道29024号線への流入抑制は確認できます。しかし、その減少分が周辺道路へ転換したのか、地区全体として交通量、渋滞、安全、環境が改善したのかは、現在公開されている資料からは判定できません。歩行者類の増加も、東側への経路転換、人口・鉄道利用・商業施設・イベント等の外部需要、道路整備の直接・間接効果、調査条件の違いが合成された結果であり、二時点・一地点の比較だけでは各要因の寄与を識別できません。

EIGHT PROBLEMS

この事業の8つの問題点

政策を修正・停止する仕組みが弱かった点を、8つに絞って示します。

01ここが問題

白紙の比較より先に、政策の方向が置かれていた

問題は、交通量調査が選択肢を白紙から比べる入口ではなく、通行抑制と歩行者中心化を具体化する詳細設計と同じ業務に組み込まれていたことです。

02ここが問題

市民説明が、設計・予算化の後になった

問題は、計画が具体化した後の説明では、反対意見や代替案を設計へ戻し、方針を根本から変える余地が小さくなることです。

03ここが問題

安全を掲げながら、事故実績を把握していなかった

問題は、安全性向上を事業目的にしながら、市が第1工区の事故実績を把握しないまま次の工区へ進んだことです。

04ここが問題

成功・修正・中止の基準が示されていない

問題は、何人増えれば成功か、どのような危険が生じれば修正・中止するかという事前の数値基準がないことです。

05ここが問題

設計者と評価者が分離されていない

問題は、当初設計を担った事業者が説明支援・修正設計・効果測定まで続け、設計思想を独立した立場から検証する機能が弱くなることです。

06ここが問題

詳細データの検証を、市民の開示請求任せにした

問題は、ピーク時を含む詳細な調査結果が積極的に公開されず、市民側に情報開示請求の手間と負担が置かれたことです。

07ここが問題

第1工区の安全検証前に、第2工区へ進んだ

問題は、事故・横断動線・周辺交通の検証が揃う前に、市が計画全体を見直さない方針で第2工区予算へ進んだことです。

08ここが問題

議会の懸念が、執行停止の条件にならなかった

問題は、議会で安全性や説明不足が議論されても、再調査・設計変更・執行停止を義務づける条件につながらなかったことです。

WHERE COULD IT STOP?

本来、どこで立ち止まれたのか。

政策の自己認証を避けるには、設計・施工・評価の途中に、計画を実際に変えられる確認点が必要です。

  1. A
    目的設定

    安全・回遊性を、事故・交通・滞在のどの指標で測るか

  2. B
    調査設計

    一方通行化以外の代替案も同条件で比較したか

  3. C
    詳細設計前

    設計方向を固める前に市民・利用者へ選択肢を示したか

  4. D
    第1工区後

    事故、混雑、歩行者、沿道影響を独立に評価したか

  5. E
    第2工区予算前

    成功・修正・中止の基準を満たしたか

  6. F
    議会審査

    懸念が残る場合に執行を止める条件を付けたか

DETAILED REVIEW

総括を4つの角度から検証

意思決定、安全評価、契約・費用、議会・統治へ進み、石原重雄副市長を含む市政経営層が、安全・費用・効果を一つの判断資料にまとめ、次の工区の修正・停止へ反映したかを検証します。

PRIMARY SOURCES

事業検証の主要資料

人口・鉄道・施設・イベントの資料は各図表の直下にリンクしています。ここでは事業本体の資料をまとめます。

井崎ロード・事業

流山おおたかの森駅前センター地区道路空間整備事業

発行
流山市
日付
2026-03-26更新
確認箇所
事業ページ・説明会案内
確認した内容
2026年2月28日・3月3日の説明会と配布資料・質疑応答の公開
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井崎ロード・説明会

道路整備事業に係る説明会 配布資料

発行
流山市
日付
2026-02-28 / 03-03
確認箇所
6〜13ページ
確認した内容
目的、対象区間、第1工区完成、歩行者・自動車の12時間交通量、第2工区計画
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井崎ロード・説明会

道路整備事業に係る説明会 質疑応答(要約版)

発行
流山市
日付
2026-03
確認箇所
全2ページ・全34問
確認した内容
工区別延長・概算費、横断歩道協議、詳細データ開示、第三者調査、全体見直し、事故実績、周辺交通
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井崎ロード・設計

道路詳細設計業務委託 特記仕様書

発行
流山市
日付
2022
確認箇所
1〜4ページ
確認した内容
通行抑制・歩行者中心の再編、交通量調査、関係機関協議、2022年9月までの概算工事費算出
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井崎ロード・議会

令和8年度予算審査特別委員会 委員長報告

発行
流山市議会
日付
2026-03-24
確認箇所
1〜6ページ
確認した内容
2億7,194万2千円削除修正案の賛否討論、修正案2対3否決、一般会計原案4対1可決
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THE NEXT QUESTION

石原重雄副市長に問うべきは、安全・費用・効果を部局横断で確認し、次の工区を止めるか判断する役割。

個別の発案や指示を推測するのではなく、石原重雄副市長を含む経営層が、第1工区の事故・周辺交通・総費用・市民説明を各部局から集め、条件不足なら第2工区を修正・停止する仕組みを働かせたかを検証します。